世界ランキングNo.1のスコッティ・シェフラーが
「マスターズ」でメジャー初制覇!
プロV1が6戦4勝のすべてに大きく貢献
今シーズン直近6戦で4勝。世界ランキングNo.1に昇りつめたタイトリスト ボールプレーヤーのスコッティ・シェフラーが、ついに初のメジャータイトルを「マスターズ」で手にしました。
最終ラウンドの序盤3番ホールでシェフラーが絶大な信頼をおく、プロV1のスピンコントロール性能が発揮された場面がありました。グリーン左29ヤードから打ち上げて斜面の頂上にファーストバウンド。グリーン上で強いスピンをかけて急減速、見事にチップインバーディを奪ったシーンです。この絶妙なチップショットが初制覇へのキーポイントとなりました。
「ゴルフボールを信頼し、その性能を活かしてどのようなショットが打てるのかを正確に把握することが非常に重要」と、シェフラーは2021年モデルのプロV1に切り替えた、2021年の初めに言っていました。
「新しいショットにチャレンジする場合も、プロV1の精密なパフォーマンスを信頼しているからこそ、その成果を正確に判断することができるのです。ゴルフボールが信頼できるものでなければ、ショットに確信は持てないのです」
世界ランキングNo.1として臨んだ最初のマスターズで、見事チャンピオンとなったシェフラーは、天候不順だったオーガスタナショナルGCにおいて、4日間で21個のバーディを奪い、69-67-71-71と全てのラウンドでアンダーパーをマークしました。ロングショット、正確なアイアン、ウェッジでのスピンコントロール、そして繊細なタッチのパッティング。そのどれもが世界No.1の称号に相応しい圧倒的な安定感でした。
この勝利によってシェフラーはメジャー競技、世界ゴルフ選手権を含んだシーズン4勝に到達。これはPGAツアー史上2人目の快挙です。
スコッティ・シェフラーの快進撃を支えるプロV1
スコッティ・シェフラーは、PGAツアーのメンバーとしてプレーしたすべてのトーナメントにおいてプロV1を使用しています。彼は昨シーズン初めのカパルア(ハワイ州)において、2021年モデルのプロV1に初めてスイッチしています。この時、彼は次のように語っていました。
「2021年モデルのプロV1は初速が少し速くなり、カバーもソフトになったように感じました。最初、グリーン周りでチェックし、とてもいい感触だったのでドライバーでテストをしたところ、ボール初速が数マイル/毎時アップ。これはとてもいい変化でした。空力性能も上がっていて風の中ではより一層安定感を感じました。向かい風での安定性はもちろん、追い風でも意図的にボールを曲げることでグリーンにしっかり止めるショットが打てるのです」
気温の低下、強風に各プレーヤーがスコアを伸ばせない中、すべてのラウンドでアンダーパーを記録したシェフラー。その圧倒的な強さの背景には、プロV1の持つ“風の中でのパフォ―マンス”に対する大きな信頼があったのです。
「マスターズ」チャンピオンのスコアリングを支えた
ボーケイ・デザインウェッジとスコッティ・キャメロンパター
圧倒的な安定感で2位に3打差をつけて圧勝した「マスターズ」チャンピオンのスコアマネージメント(ショートゲーム)を支えたのが、タイトリストのボーケイ・デザインウェッジとスコッティ・キャメロンパターでした。
マスターズ初制覇を支えたボーケイ・デザイン K グラインド ロブウェッジ
2022マスターズを圧倒的な安定感で制したチャンピオンは、最終ラウンドの3番ホールでチップインを決めた「WedgeWorks 60.06 K」を含む、3本のボーケイ・デザインウェッジをキャディバッグに入れていました。
優勝後の記者会見で“最大の強みとなったものは何か”と問われたチャンピオンは、次のように答えました。
「おそらくそれはロブウェッジだったと思います。今日のラウンドでも序盤ホールでそのパフォーマンスに助けられました。そのショットによって、自分のポジションをキープできるようになったのです」
これは3番ホールでのチップインバーディのことを指しているのだと思われます。マスターズ制覇へのターニングポイントとなった一打を生み出したボーケイ・デザインのロブウェッジは、2021年の「ツアーチャンピオンシップ」から使用しているものです。このウェッジについて、ボーケイ・デザインウェッジのツアー担当、アーロン・ディルは次のように語っています。
「彼は2020年のシーズンオフに他ブランドのウェッジからボーケイ・デザインウェッジにスイッチしています。最初にテストしたのは60Aと60T というツアー専用のプロトモデル。2021年の「セントリーチャンピオンズトーナメント」では、これらを含めた3本のボーケイウェッジでプレーし、それからはずっと彼のバッグには3本のボーケイが入っています。彼はボーケイウェッジに夢中なのです」
新マスターズチャンピオンがボーケイ・デザインウェッジに惚れ込んだ理由は主に2つ。
- バンカーからイメージ通りのショットを打つことができた
- 深いラフでも、これまで使用したどのウェッジよりも速く草の中を滑っているように感じた
これについてアーロンは次のように補足します。
「彼の大きな特徴は“トラップ・ショット”を多用することです。彼のアプローチショットをよく見てもらうとわかりますが、アプローチのほとんどは低く打ち出され、非常に強くスピンがかかっています。彼はアプローチにおいてシャフトを傾けてダウンスイングし、カット軌道を作り、なおかつ目標方向にヘッドをスライドさせたいと考えているのです。そのために不可欠なのが、少し広めのソールです。彼が望んでいる軌道にマッチし、理想的なソールリアクションを実現するのがKグラインドだったのです」
Kグラインドはその幅広のキャンバーソールによって、バンカーショットやアプローチを苦手とするアマチュアゴルファーにも絶大な人気を誇るグラインドです。その寛容性の高いソールを活かし、世界No.1、そしてマスターズチャンピオンまで昇りつめたのです。
マスターズチャンピオンのウェッジセッティング
ボーケイ・デザインSM8 50.12F、56.14F、WedgeWorks 60.06K
マスターズ初制覇を支えたスコッティ・キャメロンプロトタイプパター
6戦4勝の快進撃は、スコッティ・キャメロン「ニューポート2」スタイルのパターに切り替えてから始まりました。彼は「セレクトタイムレスツアータイプGSSツアープロトタイプ」に変えて臨んだ「WMフェニックスオープン」で平均パット数1.66と部門別1位、SG:パッティング(+6.49)では部門別2位となり、ツアー初優勝を獲得しています。
メジャー初制覇となった「マスターズ」でも平均パット数は1.53で部門別5位と安定感を見せていました。マスターズの初日直前、チャンピオンが行ったパターの調整についてスコッティ・キャメロンのツアー担当ドリュー・ペイジがこう明かします。
「彼はマスターズウイークの水曜日に“少し調子が悪くなった。パターを見てくれないか”と私に相談してきました。私はすぐにロフト・ライマシンで計測し、ロフト、ライ角ともに1度以上狂っていることを突き止めました。こんなことは滅多に起きることではありません。そして、さらにその原因を探ったところ、問題はヘッドではなくシャフトが曲がっていることによって起きていることがわかったのです」
ペイジはこの事実をすぐにメールでプレーヤーに伝え、シャフトとグリップ(ダンシングキャメロンコード)を新しいものに交換する許可を得たのです。
ペイジはこの時、スイングウェイトを完全に元通りにするのは難しいと感じましたが、そのパターをプレーヤーの手元に届けたタイトリスト プレーヤープロモーションディレクターのJ.J. ヴァンヴェゼンヴィークから、「パッティンググリーンでテストし、すべてが素晴らしいとOKをもらった」との連絡を受け、大きく安堵したといいます。
初のメジャータイトルは、こうした開幕直前に起きたアクシデントに懸命に対処したツアー担当者たちによって支えられていたのです。
このメジャータイトルによって、スコッティ・キャメロンパターは今シーズン12度目の勝利に貢献。これは他のどのブランドよりも多い優勝回数となります。
※使用率・使用ギアはダレル・サーベイ社調べ