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ツアープレーヤーを支え続けるパターツアー担当という仕事

パッティングを成功へ導くために
プレーヤーの感性に応えるパターを提案

プロゴルフツアーの会場ではゴルフメーカーのスタッフがツアープレーヤーたちのサポートを行っていますが、タイトリストにはパターを専門にプレーヤーを支えているツアー担当が存在します。

澤 岩男は、スコッティ・キャメロンパター専門のツアー担当となって12年。その前に在籍していたゴルフメーカーでもパターのツアー販促担当をしており、すでに20年以上の歳月をパタークラフトのスペシャリストとして過ごしています。スコッティ・キャメロン本人からも「Rocky(ロッキー)」のニックネームで親しまれ、昔から厚い信頼を置かれている存在です。

「タイトリストの前に在籍していたメーカーでは当初ゴルフクラブ全般のクラフトマンとしてツアーバンに乗っていましたが、途中からパターブランド専任になりました。プレーヤーとコミュニケーションをとって自信に繋がるパターを提案するのはもちろん、スコッティ・キャメロンに日本のプレーヤーのニーズをフィードバックするのも自分の役割。地面にスムーズに溶けていくようなマレットパターのフランジの曲線、角度など、日本のプレーヤーならではの感性がヒントになって製品デザインに採用された例も少なくありません」(澤)

パターの世界は非常に感覚的であり、構えた時の安心感、打感・打音、扱いやすさなどはプレーヤーの好みに大きな影響を与えます。古くから「パットに形なし」と言われるのもこのためでしょう。しかし、澤はパッティングを成功に導くために、大切にしなくてはならない基本の形はある、と話します。

「まずはボールを転がしたい方向に正しくフェースをセットして構えることができているのかが、最も大切な基本となります。ツアープレーヤーならどんなパターでも正しく構えられるのかといえば、それは違います。狙った方向に自然に構えられる形、ネック形状、長さ、ライ角、ソールの角度、ロフトの見え方などがあるのです。自分の仕事はプレーヤーと対話しながら、細かい調整を加え、より自然に自信を持ってスクエアにセットアップできるパターを見つけていくことなのです」(澤)

トッププレーヤーになるほど、好調なプレーヤーであるほど、パッティングにストレスを抱える可能性があると澤は言います。

「ゴルファーなら誰でも経験があると思いますが、カップに近く、バーディチャンスだ!と思ったパットを外した時ほど精神的に堪えるものです。どんなに良いショットもパットが入らなければ報われない。だからこそ、好調に見えてもパッティングに不安やストレスを感じているプレーヤーは多いのです」(澤)

きめ細かなサポートを行うためにプレーヤーとの日々の対話は欠かせません

澤は一週間で100名近いプレーヤーと何気ない会話をすることで、選手毎の調子とパッティングに対する不安、不満がないかチェックしていると言います。

「現在はスコッティ・キャメロン専属のパッティングコーチ(丸山颯太)がツアー会場に帯同している週もありますので、連携をとりながら細かい対応をすることができています。問題点がプレーヤー側のメカニカルなところにあるのか、パターを調整、変更することでより良い方向に持っていけるのか。明快な提案ができるようになっています」(澤)

迷ったらいつでも戻ってこられる
「港」のようなパターを見つけて欲しい

スコッティ・キャメロン パターといえば、「SUPER SELECT」シリーズに代表される、本格ブレードパターを揃えるパターブランドとして認知されてきましたが、最近のツアーではマレットモデルの「PHANTOM」の使用率が急上昇。今ではブレードとマレットの使用率は50:50となっています。

「もちろん、その試合の出場選手によって割合は変化しますが、平均的には50:50と言っていいと思います。SUPER SELECTとPHANTOMを併用している選手もいますし、形状的に中間的なGoLoを使っていて、会場によって違うタイプを試す選手もいます。性格の違うパターを使うことでひらめきや気づきが生まれることも多いので、あまり自分に合うのはコレ!という先入観を持たずに、色々なタイプを試して欲しいと思っています。複数のパターを併用できるのは、スコッティ・キャメロン パターのフィーリングがブレードでもマレットでも変わることがないからです。パターによって見た目やヘッドの動きが変化しても、インパクトのフィードバックは均一でプレーヤーが培ってきたタッチが乱されることがありません。だからこそ自分も2本持ち、3本持ちを勧められるのです。これは、あくまでもスコッティ・キャメロン パター同士だからできる提案ですね(笑)」(澤)

ツアーバンの中ではプレーヤーの要望に応えて調整も行っています

SUPER SELECT、GoLo、PHANTOM。様々なスコッティ・キャメロン パターをテストし、プレーヤー自身が気づきを重ねていくことで、最終的には「迷ったらいつでも戻ってこられる港のようなパターを見つけて欲しい」と澤は言います。ゴルフ史に名を刻むレジェンドプレーヤーには必ず、「相棒」と言えるエースパターが存在したように。

「プレーヤーにとって最後の砦はパター。だからこそ責任は重く、やりがいもある」。澤は今日もツアーの選手と話しながら、不安を取り除く手立てはないかと考えを巡らせています。

スコッティ・キャメロンのクラフトマンシップが生み出す、特別なフィーリングと均一なタッチ。世界のトッププレーヤーがその確かなフィードバックに全幅の信頼をおいて、頂点を目指しています。

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