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梅雨の時期だから考えてみたいウェッジ“溝”の有効期限

梅雨前線が本州に停滞し、梅雨本番のシーズンに突入。ショートゲームにおいて理想的なスピンコントロールを手に入れるためには、ウェッジの溝(スコアライン)の設計・構造と摩耗具合が大きな影響を及ぼしますので、今回のコラムをぜひ参考にしていただければ幸いです。

ウェッジの溝には大きく分けて2つの役割があります。
① 千切れた芝や土、水分を溝内に格納する排水口の役割
② 鋭い溝のエッジで芝を切り、ボールカバーの表面をしっかりホールドする役割

ボーケイ・デザインSM10ウェッジはロフト毎に溝幅、深さを精密にコントロールすることでそれぞれの使用領域で十分な排水機能を発揮しますが、ショットをする前に溝の中が溝や土などで満たされてしまっていると、実際のインパクト時にそれ以上の土や水分を格納することができなくなってしまいます。その結果、ボールとウェッジフェースとの間に水分などが挟まってしまい、本来のスピン性能を発揮することが難しくなってしまう可能性があります。

とくに梅雨の時期はより多くの水分が地面、そしてボールに付着しています。この状況の中で安定したスピンコントロールをするためには、まずアドレスに入る前にしっかりとウェッジのフェースを乾いたタオルなどでしっかりと拭いておくことをオススメします。

新しいウェッジへの替え時はいつ!?
ボブ・ボーケイが教えるウェッジの交換時期

タイトリスト マスタークラフトマンのボブ・ボーケイは、ウェッジフェースを見た時に「溝が磨耗しているように見えたなら、そこがおそらく交換すべき時ですよ」と語ります。しかし、溝の摩耗は一夜にして起こるものではなく、時間をかけて徐々に進行していくもの。よほど気をつけて見ていないと、その変化に気づくことは難しいかもしれません。

そこでボーケイウェッジのディレクター コーリー・ジェラードは、別の視点での見極め方を提案します。

「フェースの状態を観察するのではなく、実際の弾道をよく見るのです。例えばいつも通りに打ったはずなのに、ボールの打ち出しが高くなった、キャリーが短くなった、グリーンでランが多くなった、こうした状況が現れたらスピンが失われ始めていると考えてください」(コーリー)

コーリーはウェッジの交換時期について、下記のような基準も提示しています。

【ウェッジ溝の摩耗をチェックすべきラウンド数は?】

ウェッジの溝を摩耗させてしまうライコンディションは様々ですが、すべてのゴルファーが「75ラウンドを目安」に弾道と溝のチェックすることを推奨しています。

【ウェッジ溝の摩耗させるコンディションを知る】

ラウンドの回数に加え、練習の頻度やどんな状況で使用する機会が多いかで溝の有効期限は変わってきます。例えば「バンカーショット」の機会が多ければ、それだけ溝の摩耗は早くなります。バンカーではフェースに何百万もの小さな小石や砂粒が当たり、溝のエッジだけでなくフェース面全体が文字通りサンドブラスト(砂による研磨)された状態になってしまいます。このため、サンドウェッジなど、バンカーで多く使うウェッジは、他のウェッジよりも早く交換時期を迎えることになります。

その他、砂が多く入ったフェアウェイ、カバーの硬いレンジ用ゴルフボールを打つ回数などによってもウェッジの溝は大きく消耗してしまうことがあります。

PGAツアーで1プレーヤーが1シーズンに消費するウェッジの本数は、「4-3-2-1」が基本だと言われています。これは一年間にロブウェッジ4本、サンドウェッジ3本、ギャップウェッジ2本、ピッチングウェッジ1本を消費するという意味です。

「もちろんバンカーで使用するロフトモデルは頻繁に交換しますし、常に最高レベルのアプローチスピンが必要な、アプローチメインで使用するロフトモデルも交換の頻度が高くなります」(コーリー)

水分が気になる梅雨、芝生の勢いが強くボールとフェースの間に介在物が挟まりやすい夏。卓越したウェッジのスピン性能が最も必要になる今だからこそ、改めてマイウェッジのフェース状況と弾道変化をチェックしてみてはいかがでしょうか?

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