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「ボーケイ・デザイン ウェッジをもっと知る」#16
“バウンスが跳ねるとは?”
フィッター三瓶がよくあるウェッジの誤解を解説!

プロと一般アマでは解釈が違う!?
バウンスが跳ねた!の本当の意味

ご存知の通り、ウェッジのソールにはバウンスという角度が付けられています。バウンス/Bounceとは、英語で跳ねるという意味です。ボーケイデザインウェッジの専任フィッターである三瓶大輔は、この“バウンス=跳ねる!”という表現を誤解しているゴルファーも多いと感じています。

「バウンスは地面に対する“抵抗”です。だからこそ場合によっては“跳ねる!”と表現されるのも間違いないと思います。プロでも“バウンスが大きいと跳ねる!”と表現する場合があります。一般的にはこうしたプロの試打評価コメントを聞いたり、雑誌などで読んだりしてバウンス=跳ねるというイメージが広まってしまったのではないかと感じています。プロのいう“跳ねる”とは、アマチュアの皆さんがイメージする感覚とは少し異なったものなのですが、そこをわかっていただくのが一番難しいですね」(三瓶)

それでは、プロ・上級者のいう “バウンスが跳ねる”について説明してみましょう。

「プロ・上級者の場合は、クラブをどう振れば、どういう結果になるのかを明確にイメージすることができます。ボールを打ち出した時のスピード、高さ、スピン、フィーリングなどすべてをイメージしながら、狙った距離を出しているのです。こうしたゴルファーの場合、想定以上にヘッドが走ってしまったり、ボールが強く出た! 低く出た!と感じた場合に“バウンスが跳ねた”と表現することが多いように思います。言葉を変えると、バウンス効果が思ったより出過ぎてしまった!ということになります。プロはアプローチで飛び過ぎてしまうことを最も嫌がります」(三瓶)

ソールに付けられたバウンス角によって、インパクトからフォローにかけてヘッドが地中に深く潜ることなく、飛球方向に動いてくれる。それがウェッジ特有のバウンス効果ですが、その効果が想定よりも強く感じられた時に、“跳ねた!”と表現されることが多いというわけです。

では、アマチュアに多い“跳ねた!”の解釈はどういうものなのでしょうか。

「アマチュアになると、バウンスが跳ねた!そして、トップしてしまった!という意見が多くなります。これはバウンス効果によるものというよりも、イメージよりもヘッドがボールの手前に早く落ちてしまったというニュアンスが強くなります。ヘッド軌道の最下点が手前にズレてしまった場合、バウンス角に関係なく、ローバウンスでもヘッドは跳ねた!と感じられてしまうわけです。ウェッジを使う環境はグリーンに近く、バンカーや深いラフなど越えたいと思う難しい状況ばかりです。そんな時、どうしても自分でもボールを高く上げたいとすくい打ちになってしまう。それが一般的なアマチュアの特徴であり、ヘッドの最下点がイメージよりも手前になってしまう大きな要因である気がします」(三瓶)

アマチュアゴルファーが“跳ねた!”という場合、ボールの手前でクラブを落としてしまいトップになったケースが多く、これはバウンス角の大きさによるところではありません。

トップボールになるほどヘッドが跳ねてしまうということは、アッパー軌道(すくい打ち)傾向が強くなっている可能性が高い。さらにバウンスをしっかり使いたいあまりに、トレーリングエッジを意識しすぎて、すくい打ちになっているタイプもアマチュアには多いと三瓶は話します。

ウェッジに特別に付けられた大きなバウンス角は、本来、すくい打ちをしたくなる難しいライコンディションからでも、容易にイメージ通りのアプローチをできるようにするためのサポート機能です。プロ・上級者はそのウェッジの基本機能を積極的に使う(しっかり上から打ち込む)ことで、ボールを上げ、スピンをかけ、思った距離感で寄せることを可能にしているわけです。この逆に、自分ですくい打ちするほどバウンスはボール手前の地面に大きく跳ねてしまうということになるのです。

“跳ねない”ために、バウンスの効果を信頼して
打ちぬくことが大切!

バウンスが跳ねる!という一般ゴルファーに対して、Fグラインド、Kグラインド、Dグラインドなど、バウンス効果が発揮されやすいソールを提案することも多い、と三瓶は言います。

「バウンスの力が最も発揮されるのは、ヘッド軌道がイメージよりもズレてしまった時、つまりボールの手前に早くヘッドが落ちてしまった時なのです。バウンスはヘッドを上に跳ねさせるものではなく、多少ヘッドが手前に入ろうとも振り抜き方向にスムーズに前進させる役割を担っています。バウンス効果が大きいほど、軌道のズレを救う幅が広くなる、ということになります」(三瓶)

ボールを上げるためにはクラブがボールの下に正しく入らなければならず、それにはダウンブローに打つことが必要となります。そしてダウンブローに打っても、ヘッドが地面に潜りすぎないようにするのがバウンスの効果。ソールのバウンスを信じて、しっかり打ち込むことができれば、多少手前にヘッドが手前に入っても、ボールまでしっかりヘッドが届き、球を上げることができるのです。

「Bounce is your Friend」 バウンスは友達です!

よく耳にする、ボブ・ボーケイの口癖です。ボーケイは続けて次のことも言っています。

すべてのゴルファーがバウンスの恩恵を受けながらプレーしている、ということです。バウンス効果を必要としないゴルファーなどいないのです。もちろん、バウンスが小さい方がいいというプレーヤーはいますが、そうしたプレーヤーはアドレスでフェースを開いて、自分自身の工夫でバウンスを大きくするタイプなのです。フェースの開き具合によっては、インパクトでの実効的なバウンスはフェースを開かないゴルファーよりも大きい場合もあるのです」(ボーケイ)

ボーケイ・デザイン ウェッジのフィッティングイベントでは、専任フィッターである三瓶がマンツーマンで、あなたのプレースタイルに合った最適なバウンス効果が得られるモデルを提案いたします。ぜひ一度ご参加ください。

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