「ボーケイ・デザイン ウェッジをもっと知る」#14
安定!正確!コントロール! ショートゲームを成功に導く
ボーケイの溝「TX-4グルーブ」の開発背景②
すべてのロフトで確実な“ドロップ&ストップ”を実現!
幅・深さの異なる2つの溝形状をロフト別に採用しています
平滑性に優れたフェース面とボール表面を直接的にコンタクトさせることで、安定したバックスピンが生み出されます。そのために開発されたのがボーケイ・デザインウェッジ独自の精密な溝、TX-4グルーブ(Spin Milled)です。
ウェッジに施すことができる溝は、その容積がルールで厳密に規定されています。深くて、幅広い溝を設けることができれば水分や泥、芝などをより多く格納でき、ボールとフェースを直接的にコンタクトさせることが可能になりますが、ゴルフのルールは溝の容積を規定することで、不純物を格納する“能力”を制限しています。
TX-4グルーブは、そのルール上の制限を厳守しながら、安定した“処理能力”を発揮するために機械加工で掘削された精密な溝です。ボーケイ・デザイン ウェッジの開発チームは日夜よりよい溝形状の研究を重ねていますが、現時点でこれを上回る溝設計や加工法は見つかっていません。それほど現ルール下においてはベストな溝設計であると自信を持っています。
ボーケイ・デザインウェッジの独自性は、この精密なTX-4グルーブを2種類用意していることにあります。2つの溝はその精密さは同じですが、深さと幅に違いがあります。容積の上限を遵守するため、溝幅が広いタイプは深さが浅く、溝幅が狭いタイプは深い溝になっています。
なぜ、こうして2つのTX-4グルーブを用意するかといえば、ウェッジのロフト角によってインパクトでのボールとの接触角度が変わってくるからです。
具体的には、46°~54°の比較的ロフト角の立ったモデルは溝幅を狭くしても深さを出すことでより多くの不純物を溝内に格納することが可能です。一方、56°~62°のロフト角が大きなモデルの場合は、逆に溝幅を広くしたほうが不純物を多く格納できるようになります。
ボーケイ・デザインウェッジがピッチングウェッジ相当のロフト角から、60°以上のロブウェッジまで、すべてのロフト角モデルで安定したスピン性能を発揮する背景には、精密加工された進化した溝をデザインし、ロフト別に使い分けていることがあるのです。
すべてのライコンディションで
最高レベルのスピン性能を目指す!
最高レベルの溝効果を発揮するためには、フェース内に何本の溝を配置するのかも重要になってきます。ボブ・ボーケイは『SM3』ウェッジまでは一般的なウェッジデザインに多い14本の溝を配置していましたが、『SM4』からは17本に本数を増やした基本設計となっています。これは最新の『SM8』でも変わりません。
その理由は、本数を増やした方がさらに強いバックスピンがかかるから!ではありません。ボブ・ボーケイは17本の溝の優位性について次のように語っています。
「溝の本数の実験は本当にたくさん行いました。一般的に多かった14本の溝ではドライな環境ではスピンがかかりやすいことがわかりました。でも、ライコンディションによっては14本よりも22本の方が良かったりするのです。では、現在ボーケイ・デザインウェッジに採用している17本の溝はどうなのか? それはフェアウェイ・ラフ・ウェット・ドライ・ベアグラウンド、あらゆるライコンディションにおいて1位同等のスピン性能を発揮するものといえます。特定のコンディションでなら、もっと優れたスピン性能を発揮する本数はあります。しかし、大切なのはどんな状況でも安定して最高レベルの性能を発揮することにあるのです」(ボーケイ)
ウェッジが様々なライコンディションで使用されるからこそ、ボブ・ボーケイは“トータルパフォーマンス”にこだわります。過度なスピンを追い求めるのではなく、スコアリングにつなげるためにパフォーマンス全体を向上させていく。そのことが何よりも優先されるのです。
“トータルパフォーマンス”の追求。それは、タイトリストのすべての製品が掲げている製品哲学でもあります。
スペシャルコラム「ボーケイ・デザイン ウェッジをもっと知る」公開中!