全米オープンの最終ホールで915メタルをフル活用したジョーダン・スピース
チェンバーズベイで行われた全米オープン。首位タイで迎えた18番ホールを見つめるタイトリスト総合契約のジョーダン・スピースは、ここでパワーと正確さが求められることを自覚していました。604ヤード 、パー5のホールをドライバーとフェアウェイメタルのコンビネーションで2オンすることが必要であると。
今回のコースで最も幅の狭いフェアウェイの1つである18番ホールは、傾斜が強いうえに悩ましいバンカーがたくさんあるため、ティーショットは極めて正確に狙わなければなりません。最終日、最終ホールのフェアウェイキープ率は49%と5割を切っていました。
スピースは、目標を定め、攻め方を熟考していました。
「ティーショットはフェードをかける必要があると思った。風向きはフォローで少し右から吹いていたから、いい感じに少しフェードをかける絶好のチャンスだった」
そこで、スピースが取り出したのは915D2ドライバーでした。そして、Pro V1xをティーアップし、見事にティーショットを成功させます。
さらにスピースは、こう語ります。「フェースのど真ん中で打てた。フェアウェイをキープでき、自分にチャンスが巡ってきた。のぼり傾斜になっているので、あそこを狙うしかないと思ったんだ」
気持ちを落ち着けて、思い描いたとおりのティーショットを成功させたスピースは、のぼり傾斜のフェアウェイをキープし、スピースが言うところの「完璧な距離。グリーンのフロントエッジまで250ヤード」までボールを運びます。しかし、この18番のグリーンでは、コース全体の中でも最も過酷なアンジュレーションが待ち構えていました。
再び、勝負どころとなるスピースは、次のショットに備えて、コンディション、諸々の数字、オプションなどを検討します。この重要な場面でスピースが選んだクラブは915F(15度)でした。
「僕のフェアウェイメタル(#3)は、大体、265ヤードくらい飛ぶんだ」と語るスピース。「まさにその距離までボールを運ぶこと」がスピースの目標でした。
スピースは自分のショットを思い描きながら、アグレッシブな弾道を披露。
「芯でとらえることができた。グリーンに乗りさえすれば満足だった。そして、ギャラリーの歓声を聞いて、グリーンの上段に乗ったことが分かったんだ」
スピースはPro V1xをピンから6メートルにつけ、そこから2パットバーディーでホールアウトし、2位に1打差で第115回全米オープンの王者に輝きました。
スピースが初めて2015年モデルのPro V1xと915D2ドライバーを使ってプレーしたのは、昨年11月に上海で行われたWGC HSBCチャンピオンズでした。そこから、1 300ホールのストロークプレーに挑んできたスピースは、トータル157アンダー、72ラウンド中57ラウンドがアンダーパー、スコア70を下回ったのが計42回に上ります。
915メタルの総合的なパフォーマンスの感想について、スピースが語ってくれました。
「無理なく距離が出せるよ。力まずスイングをしても飛距離が出せるので、18ホールを通じて全番手でスイングが安定する。今までと変わらないスイングでバンカー越えができるから、他の番手でも安定したスイングを続けられるんだ。」